“アベハ”とは、スペイン語で蜂を意味しています。その素朴な美しさと、自然を尊びながら地球と密接に繋がっていたかつての農耕時代を忘れないようにと、この名前をつけました。
我々は、土作りの質を日々向上させる事で違いを生み、そして、それはいかに小さな違いでも価値あるものである、という信条の元、ワインを造り、お客様をお迎えしています。
我々のワイナリーは、キブラー農園で家畜小屋として使用されていた建物を利用しています。最先端設備を備え、少人数のチームで、ひたすら品質に力を注いでいます。
極上のワシントン州産カベルネ・ソーヴィニオンへの飽くなき探求が、ここから始まります。
35 年以上に渡ってオレゴン州ポートランド経済界で貢献した後、ケン・ハリソンとジンジャー・ハリソンは、新たな冒険に乗り出すことを決意しました。カベルネ・ソーヴィニヨンへのケンの情熱と、この品種を育てる気候が、ハリソン夫妻をワラワラへと引き寄せました。ケンがワイン生産者としての情熱を追求する中、ジンジャーは、自身の素晴らしいセンスを小さな宿の経営に生かしています。
公私共にパートナーであるジョン・アボットとモリー・ガルトが、ケンの次なる挑戦のために彼らの事業に加わったのは、2002 年の春でした。ジョンは大学卒業直後にナパ・ヴァレーでキャリアをスタートさせました。彼はパイン・リッジで働き始め、後にアカシア・ワイナリーへ移りました。1994 年、モリーと共にワラワワへ移ってカヌー・リッジ葡萄園を始め、10年間ワインメーカーを務めました。モリーは、サイト・マーケティングとPR を担当していました。品質に対する共通の価値観と、将来、ワシントン産カベルネのリーダーとなるという決意が、4 人を強く繋げているのです。
伝統的製法と革新的技術、 そして細部に至るこだわりが、アベハのワイン製造哲学を物語っています。葡萄苗を植える場所の選定から、年間を通じた手入れ、収穫、そしてワイン製造工程での数々の段階まで、常に品質への恒久的かつ累積的な判断が必要になります。
我々は、少人数のチームでひたすら品質に力を注いでいます。それは葡萄畑に始まり、最終製品に至る、ありとあらゆる工程に及びます。我々の最先端ワイナリーは、ほんの少しの果実でも扱えるよう設定されているため、流通よりも、風味を育てることを常に優先しています。
我々のワインは、食事と共に召し上がっていただく事を前提に造られています。
タンニンと酸のどっしりとした存在感の中に、清々しさ、青さ、果実味、深みが訪れ、上品に溶け込んだ樫の香り、適度なアルコールレベル、そして豊かな後味を感じさせるバランスの良いワインです。
きめ細かい葡萄栽培管理、果実やワインの丁寧な取り扱い、そして少量生産でもロットごとに確実に製法を調整し、厳しい目で選んだフレンチオークを使用することで、この味を実現しています。
JOHN ABBOTT
ジョン・アボット
オレゴン州立大学で獣医師を目指していた学生時代にワインに興味を持ち始め、科学と想像力を調和させる製造工程に魅了されていきました。その好奇心から、食品科学学部を通して様々な官能評価試験に参加し始めると、風味や香りを読み取る自らの優れた能力に気付きました。
彼の担当した官能試験の中には、ワインのコルク臭に関する初の法的試験もありました。獣医学という学問に、ジェームス・ヘリオットの描く夢のような世界を見出せずにいた彼は、しだいにワイン造りを仕事にしたいと思うようになりました。獣医学部で得た豊富な化学知識は、新たな道への万全な基盤となり、教授達からの激励もあって、フレズノ州立大学の葡萄栽培醸造プログラムへの転向を決めました。
1989 年にワイン造りのキャリアをスタートさせ、ナパバレーの有名なスタグス・リープ地域にあるパイン・リッジワイナリーで彼は働き始めました。そこで、地区一番のカベルネ・ソーヴィニヨンをいくつか経験した後、故郷オレゴンでピノ・ノワールを造ってみたいと思うようになり、切れ味鋭いピノ・ノワールやシャルドネで有名な、ナパバレーにあるカーネロス地区アカシアのアカシア・ワイナリーへ移りました。
当時のジェネラル・マネジャー、ラリー・ブルックスから、シャロン・ワイングループのカヌー・リッジ葡萄園という設立間もないプロジェクトがワシントン州にあることを知ったのは、初めての面接時でした。それから4 年、その新しい葡萄農園に頻繁に足を運んで初期のヴィンテージに関わった後、自らのワイナリーを始める機会に恵まれた彼は、ワシントン州ワラワラに移り、1994 年7 月、ワシントン・ワイン業界に登録しました。
カヌー・リッジ葡萄園での在職中、ジョンはメルロー、シャルドネ、カベルネ・ソーヴィニヨンに常に卓越していることで一目おかれる存在になりました。同僚の間では、彼の技術的専門知識、絶対の味覚、そして周りを楽しませるユーモアのセンスが大変喜ばれました。
Cabernet Sauvignon, Reserve Bottling
カベルネ・ソーヴィニヨン・リザーブ
2007年ヴィンテージは、アベハで最上級のワインです。そして、この優雅で力強いワインは、私たちのスタイルを如実に表現しています。みずみずしいフルーツの香りと、繊細なスパイスがかった香りを放ち、口に含むと、深く複雑な味、そして、特徴でもあるベルベットのような味わいが広がります。タンニンは、2002年や2005年よりも、しっかりと際立った構成で、さらに、数年のエイジングの風合いを与えます。このワインは、アベハの全員にとって特別なワインです。なぜなら、たぐいまれなワインの本質を持っているからです。 私たちは、このワインをとても誇りに思い、コルクを開けた全ての人に、素晴しい思い出と、貴重なひと時を送り届けられることを願っています。
Cabernet Sauvignon
カベルネ・ソーヴィニヨン
このボルドーブレンドは、人類史上初めてのソムリエと言われている、4 世紀の詩人、教授、長官(古代ガリア)、コンスル(ローマ)という多くの肩書きを持つギリシャの哲学者オーソニウスに因んで名付けられています。
エレガントに精巧された芳醇な赤ワインの赤い果実と柔らかなバニラの特徴の生き生きとした香りがグラスから広がります。 舌の上で転がすと、まろやかで芳醇な口当たりで、コーラのような風味やブラックチェリーやプラムの香りが現れます。余韻は長く、素晴らしく調和された渋みが口全体に広がります。
Chardonnay
シャルドネ
このシャルドネは、冷涼な気候で慎重に育てられたフルーツを使用しています。全房圧搾、バレルファーメンテーション(小さな樽で、アルコール発酵をおこなうこと)、シュール・リー(ワインの発酵が終わったあとすぐに濾過しないで、酵母が主体のオリとワインを一緒に熟成させること)のような伝統的な手法で作っています。 その結果、繊細な品質と芳醇な 味わいと程よい酸味のあるコクを作り出し、お食事にとても合うワインです。
Syrah
シラー
このワインに使われている果実は、標高1310 フィート(約400m)にあるワイナリーの敷地内で育ちました。標高が高く、ブルー・マウンテンに近接していることで、ワラワラ地域の大部分に比べ、この葡萄園ではより長く涼しい熟成期間を得ることが出来ます。涼しい地域で栽培する事により、暖かい地域で製造される濃厚でアルコールレベルの高いシラーとは異なり、昔ながらの北ローヌに似た、複雑でバランスのとれたワインになるのです。